音楽活動をしよう

音楽活動のススメ

ボーカルスクールに通う生徒さんにはプロを目指している人と、趣味でカラオケの上達を目指す人など、様々な目的の方がいらっしゃいます。
もしあなたが前者なら、早い段階で音楽活動を始めることをおすすめします。

「私のレベルでは、まだ人前で聞かせられない」
「楽器が何もできないし」
「バンドメンバーが見つからないし」
「ライブハウスって怖いし」

音楽活動をすすめると、このようなたくさんの不安要素を多く耳にします。
人前で歌うことはとても勇気がいることなので、不安を感じるのはあたりまえなのですが、それでも早い段階からの活動をおすすめします。

「まだ人前で歌えるような技術を持っていないから…」と、本当に多くの人がそう思っています。
しかし、「歌や演奏の上達」と「ライブの上達」はまったく別物です。

いくら歌がうまくても、お客さんを前にして緊張で上がってしまったり、本来の力が発揮できなくては意味がないのです。
お客さんの多くは「歌がうまい」以外の部分も含めて楽しみに来ています。
「歌がうまい」を楽しむだけならCDを聞けば済むことです。

その「歌がうまい以外の部分」を得ていくには、「ライブの経験」しかありません。100回ライブパフォーマンスの教本を読んだって、1回のライブにはかなわないのです。

歌がうまくなってから、ライブ経験を…と思う方もいるかもしれません。
しかしそれでは倍の時間がかかってしまいます。同時進行で進めると、相乗効果を生むこともあります。

ライブハウスには、ライブ未経験者でも参加しやすいイベントが沢山あります。
ライブハウスがどんなところか分からないという方は、ぜひ一度、お客さんとして足を運んでみてください。

 

路上ライブをやってみよう

もしあなたがなにか楽器をできるスキルを持っているなら、路上ライブもおすすめです。
もちろん、友達がギターを弾けるから一緒に、というのもいいと思います。

ライブハウスと違って友達などと気軽に始めることができますし、自分の歌を人に聴いて、評価してもらういい経験にもなります。

メリット
・不特定多数、より多くの人に歌を聞かせることができる。
・気軽に始めることができる
・お金がかからない
デメリット
・規制の厳しい場所もあるため、事前の情報収集が必要
・路上演奏がOKという場所が少ない
・お客さんは無料で聞ける分、ライブハウスと並行するにはコツがいる
・だらだらとした演奏になりやすい

路上ライブはとても手軽ですが、 だらだらと何時間も演奏しているのでは効果は薄れてしまいます。
きちんと時間を決め、立ち止まってくれた方には次回の時間をお知らせします。
毎度同じ曜日、時間に行うと効果的です。

基本的に、「路上演奏OK」としてる場所は本当に少ないようです。
通行人の迷惑にならないよう気をつけながら、他のアーティストが活動している場所で初めてみるのが一番安心かもしれません。

関東ですと川崎駅、池袋、新宿、渋谷駅などでよく見かけます。
出口によっても違うようです。

メアボーカルスクールのある柏は音楽の街。柏駅前も、数少ない路上ライブ可能地域です。
事前登録をし、ルールを守ることで、ストリート演奏をすることができます。

音街かしわ

上記リンクから登録、詳細がご覧いただけます。

 


ライブハウスに出てみよう

ライブハウスと聞くと、少し敷居の高い感じがするかもしれません。
しかし実際には、本当に様々な人が出入りしている場所です。

プロを目指して活動しているバンドもいれば、趣味でライブをしているバンドもいます。
また、弾き語りの日があったり、カラオケ参加OKの日があったり様々です。

今自分にできるパフォーマンスを考え、どのライブハウスがどんなイベントを組んでいるかを見てみてください。

メジャーやインディーズで名の知れているアーティストが出ているような大きなライブハウスは、これから活動しようという段階で出ることはなかなか難しいかもしれません。
しかしひとくちにライブハウスといっても、大きいものから小さい所までたくさんあります。

利用料金は様々ですが基本的にノルマ制です。
一日に4~5バンドが出る対バン制で、1バンド30分ステージ(約5曲)。

2000~3000円のチケットを、ノルマ枚数分売ることになります。
売れなかった分は自己負担になります。

一日ホールレンタルという方法もありますが、一人で借りられる大きなアーティストばかりではないので、ライブハウスが予め、ブッキングライブというスタイルで参加バンドを募集している日がほとんどです。

初めて問い合わせるときの、基本となる流れをご紹介します。

プロフィールシートを用意します
プロフィールシートとは、「自己紹介用紙」です。
自分の活動したいアーティスト名(バンド名)、本名、連絡先、活動経験、HP、どんなジャンルか、など、自分の情報を乗せます。
後からライブハウスの人が見返した時にわかりやすいように、このプロフィールシートには写真が貼ってあると理想的です。
音源を用意します
これはライブハウスの人が、「どれくらいのレベルで音楽をやっているかな」「どういうジャンルかな」という判断をする基準になります。
まだ初心者なのに、プロ顔負けのバンドの中に放り込まれてしまったら、肩身の狭い思いをするかもしれません。
音源を聞いたライブハウスの人は、自分たちと同じくらいのレベルのバンドが出演予定の日に、うまくスケジュールを入れてくれます。
このような理由から、この音源は適当ではいけませんが、背伸びもしすぎないほうが安心です。
いまの自分の歌や演奏の実力が分かるものを録音し、CDなどに焼いて用意してください。
最近ではYouTubeにあげて、URLを渡すのもいいでしょう。
ライブハウスを検索します
希望活動エリアでライブハウスを検索します。
「渋谷 ライブハウス」などで検索すると、たくさんHITすると思います。

出演したいライブハウスが見つかったら、新規バンドの申し込みフォーム、または電話番号に電話をするなどして、「ライブ活動を始めたい」ということを伝えてください。

ライブハウスによって出演に必要なデータが違うこともありますので、ここで詳しく聞くといいかもしれません。
プロフィールシートや音源を持ってアポなしで押しかけても、タイミングが悪いと話ができない可能性があります。

メアボーカルスクールは柏なので、近隣のライブハウスをいくつかご紹介します。


これ以外にも、まだまだ沢山あります。
また、プロを目指すならば、自分の近場だけではなく、都内にも積極的に活動の幅を広げるのも大切です。

ライブハウス選びの際には、ライブスケジュールの項目を確認することをおすすめします。
どんなバンドや出演者がでているか」を見るためです。

実はこれがとても大切です。
ライブハウスによっては、「椅子とテーブルがあって弾き語り向き」もあれば「ビジュアル系の聖地」と呼ばれるようなジャンルに特化した所もあります。
不安であれば、出演者の名前で検索をかけてみると、だいたいどんなジャンルの人がライブをやっている所か分かるので安心です。

 

次につながるライブをしよう

ライブをやっていく上で重要なことのひとつに「集客」があります。
もちろん、ライブ数をこなすだけでも自分の経験値にはなっていくかと思いますが、自分の友達だけが聞きに来てくれている状態で満足してしまうと、先に進めなくなってしまいます。

友達は「ファン」ではありませんから、毎度毎度お金を払って見にくるとなると、次第に足は遠のいてしまいます。

やはり「ファン」を獲得していくための活動が必要になります。

SNSを活用しよう
ライブ後、他のバンドを見に来たお客さんがたまたま気に入ってくれるかもしれません。
そんなとき、直接自分の携帯のアドレスなどを教えてしまうのはすこし危険です。
お客さんが増えてきたら、その全員にプライベートなアドレスを知らせなくてはいけなくなってしまいます。

Gmailやyahooメールなどのフリーメールで、音楽活動用アドレスを用意しておきましょう。
気に入ってくれた方には、それを案内します。

また、TwitterFacebookブログなども始めると良いでしょう。
ライブ以外の所で、お客さんは「気になるアーティスト」の情報を収集することができますし、アーティスト側は、最新情報を発信することが可能になります。
アンケートを作ろう
ライブの後に、その日のライブの感想を書いてもらうアンケートを配ってみましょう。

ライブハウスでよく音楽に親しんでいる人から、意見をもらう数少ない機会です。ぜひ「今日のライブの感想は?」「気に入った曲はありましたか?(曲名をならべて○をつけてもらう)」など、項目をあげてみてください。

アンケート配布の際に、ペンやえんぴつなどを一緒に配ると、書いてくれる確率がぐんと高まります。
書き終わった頃を見計らって、回収しに行きます。
その時に一声かけることで、またお客さんとの接点を持つことができます。
フライヤーを作ろう
フライヤーとは、チラシのことです。
自分のことや、どんな音楽で、どんな活動をしているかを書き記したチラシを作りましょう。
気になった人に対して、次のライブにも足を運びやすくします。
だいたいのライブハウスでは、「折込みフライヤー」といって、お客さんが受付でお金を払うときに、各バンドのフライヤーをまとめて渡してくれます。
次のライブが決まっているのなら、そのライブ日程を記載します。HPやブログやTwitterをやっているのなら、そのアドレスやQRコードなどを載せると効果的です。
最初は手書きのコピーでも構わないので、必ず用意するようにしましょう。

フライヤーは、路上をやるときなどにも活躍します。音楽活動の必須アイテムなので、ぜひ制作してみてください。
音楽配信をしよう
無料でできる音楽配信は、最近では効果的な集客ツールとなってきています。
普段から配信を見てくれているひとが、会いたいと足を運んでくれる可能性があります。
そのようなひとが数人いるだけで、毎回のライブのノルマがだいぶ楽になります。

配信について詳しくは次の項目でお話したいと思います。

音楽配信をしてみよう

レッスンを進めていくうちに、だんだんと歌えるようになり、誰かに聴いてもらいたいと思う方もたくさんいらっしゃいます。

ただ、プロを目指しているバンドやシンガーソングライターと一緒にライブハウスのステージに立つのは、少し自分がやりたいことのイメージとは違う、と思うかもしれません。

以前は、誰かに歌を披露するにはライブを行うしかありませんでしたが、現在はネットを使った様々なツールがあります。

その代表格としては、
◆生放送配信の先駆けとなったニコ生
◆スマホから放送できる手軽なLive Me
◆投げ銭システムで話題になったSHOWROOMなどがあります。

ニコ生の時代は、性能の高いパソコンを用意したり、ミキサー、マイクを用意したりと、専門的な知識ゼロではなかなか難しかったのですが、今はスマホのカメラとマイクで誰でも配信できます

オリジナル曲があるのであれば、その場で演奏するだけで多くの人に聴いてもらえるチャンスになります。
また、動画UPと違い、生放送であるメリットとしては、リスナーのコメントを拾って話すことで、ライブハウスでしかありえなかった交流が生まれます。

もちろん、音は振動なので、ライブハウスで体感する音楽、歌というのは、格別なものです。
ですが、地方に済んでいたり、簡単にはライブハウスまで足を伸ばせない学生さんなどに手軽にアクセスしてもらえる配信ツールをうまくつかわない手はありません。

日々、多くの配信ツールが生まれています。
普段行くカラオケで、得意な曲だけ少し配信してみる、というような、気軽な使い方でぜひ楽しんでみてください。

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